医学部同窓会「仁澪会」会長 生野弘道
私は、大阪市立大学医学部を昭和44 (1969) 年に卒業し、医学部同窓会「仁澪会」第12代会長を務めております生野弘道です。
「仁澪会」は、川口自由初代会長から65年間、途切れることなく引き継がれてきました。公立大学法人大阪は2019年4月1日に設立されましたが、西澤良記初代理事長 (昭和45年卒)、大阪市立大荒川哲男前学長(昭和50年卒)はともに仁澪会会員、仁澪会も新大学には積極的に取り組んできました。医学部卒業生5,100人が校友会に参加することになりましたが、よろしくお願い致します。
医学部医学科の1・2年次は、杉本キャンパスで基幹教育科目を学びますが、3年後は新しく建設される森の宮キャンパスに移るようです。3・4年次は今までどおり、阿倍野キャンパスで医学教育、臨床医学を学び、5・6年次では臨床実習を現場で経験し、医療技術を身につけることになります。大学院に進学し、基礎的・臨床的研究をリードする指導者となる道も続いています。
医学部の歩みは、第二次世界大戦中の1944年に創設された「大阪市立医学専門学校」から始まります。戦後の1948年に旧制「大阪市立医科大学」、1952年に新制「医科大学」に引き継がれ、1955年より「大阪市立大学医学部」となりました。今年、創立79年を迎えます。
医学部の基本理念は「智・仁・勇」、医師に必要な高度な医学知識を学ぶ「智」、人の悩みや痛みを深く温かく受け入れる慈愛の「仁」、勇気をもって信念を貫く技術と行動力の「勇」であり、全人的な医療人の育成を目指すものです。また「智・仁・勇」は論語で三徳と言われ、「智の人は惑わず、仁の人は憂えず、勇の人は恐れない」の説話の通り、謙虚で倫理観あふれる人間性を備えた医療者育成に尽くすことが求められています。
医学部同窓会「仁澪会」は、2018年「一般社団法人」となり、事業として苦学生に対する奨学金制度、若い研究者への海外渡航援助、かかりつけ医の支援等を行ってきました。現在、事業の安定、継続にむけて「公益法人」を目指しているところです。今後、校友会と共に新大学、卒業生の役に立つ同窓会へと努めていきます。ご指導、ご鞭撻よろしくお願い致します。