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同窓会事情

同窓会事情

農化クラブ代表 東野 亨

私は1978年に大阪府立大学農芸化学科修士課程修了し、製薬会社に研究開発職として30年間勤務後にリストラ退職。その後、病院事務長として財務人事営業から病院の建て替えなど、いろんなことを経験した。現在は仕事で忙しい妻に代わっての家事や母の世話など、気ぜわしい中で自由な生活を楽しんでいる。

同窓会(またはOB会)について自分の周りの諸事情を紹介させていただきたい。同窓会には、メンバーの年代的な構成で横の同窓会と縦の同窓会があり、前者は学校の同学年などの集いで、私においては卒後50周年にあたり、SNSの活用も行われたりして活発ではあるが、当然ながらあと10~20年もすればフェードアウトしてしまう。問題は縦の同窓会で、年々メンバーが増え、ほとんど面識のない人で構成される故の難しい運営となる。本校友会や大学の単位同窓会は縦の同窓会の一つで、ほかにはサークルのOB会などがある。私は大学時代のサイクリング部のOB会長を務めたが、幸い現役部員が会誌を発行して交流会も開催してくれるので毎年楽しく出席している。一方、高校時代に所属した生物部は昔に廃部になってしまい、宙に浮いた縦の同窓会となってしまった。私の後任のOB会長から「次の会長が見つからず困っている」という相談を受け、私は迷わずOB会を解散した方が良いと助言した。また、大学時代の研究室の同窓会も、私が会長をしたころは同窓会創立当時の先達がお元気で毎年総会も開催していたが、その後、教授ほかのスタッフの入れ替わりを経て解散となってしまった。

農化クラブは私の卒業6年後に発足した縦の同窓会で、その後、母体である農芸化学科が学科再編で分割され学科名も消滅したが、これまで一つの同窓会として存続している。学科再編の影響もあってか、会費の徴収や入会手続きが行われなくなり、会員名簿は整備されず、会誌や総会案内などの情報発信がほぼ途絶えてしまっている。現在も農化クラブ杯と称した2学科共催のソフトボール大会や新入生との交流会への援助などを行っているが、在学生や教職員ならびに卒業生も農化クラブの存在について認識が低いと思われる。代表になって5年、どのように活性化すればいいのやらと思案し続けているが、同様な悩みをお持ちの同窓会もあるのではないだろうか。本校友会も母体大学の統合という大変動を経て諸問題が山積みであるが、未来に向けて大きく発展を遂げてもらいたい。

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